ちょっと待った！危険な解凍後の再冷凍と注意点

今回は、危険な解凍後の再冷凍と注意点について紹介したいと思います。忙しい現代社会において、冷凍食品を活用する方が増えています。特に共働き世帯ではすぐに食べられる冷凍食品は非常に便利だと言えます。本記事では、冷凍食品を食べるうえで、知っておきたい解凍後の再冷凍と注意点について紹介します。

冷凍食品の再冷凍におけるリスクと対処法

冷凍食品は、便利な反面間違えてすべて解凍した場合、再冷凍できるのか疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。冷凍食品の再冷凍におけるリスクと、対処法について紹介します。

冷凍食品は解凍したあと再冷凍可能なのか

多くのメーカーから販売されている冷凍食品ですが、停電が起きた場合すべて解凍されることがあるでしょう。多くのメーカーでは、冷凍食品を解凍した後の再冷凍をおすすめしていません。これは、解凍することで品質の低下や、繊維質を破壊する場合があることからです。

解凍後は、どのメーカーもすぐに冷凍食品を食べることをおすすめしています。

再冷凍することで品質低下のおそれも

どのメーカーも再冷凍することで、品質の低下を招く恐れがあることを注意喚起しています。冷凍食品は、マイナス30度以下で急激に冷凍して保存するため、食品の細胞組織を破壊することなく冷凍しています。

しかし、これを家庭の冷蔵庫でおこなうことは不可能であり、品質を保つことは難しいでしょう。また、一度解凍して出てくる水分には、元の品質の組織を破壊する働きがあるため、大きな氷の結晶となり元の品質を壊すことにつながります。

再冷凍すると食中毒の危険性が高まる

冷凍食品は、温かい部屋に置いておくと一気に、食中毒の危険性が高まります。冷凍食品も一度解凍して、10度以上の部屋に置いておくことで食中毒の危険性が高まると言われています。このため、一度解凍すると雑菌が繁殖するリスクが増えるでしょう。

未開封の食品であれば、こうしたリスクは低いものの開封後は一気に菌の繁殖率が高まります。また、品質低下は気になるけど、特に気をつけるべき食品も存在します。

離乳食で使用する場合は再冷凍しない方が良い

赤ちゃんの離乳食をつくる場合、野菜を使い方も多いでしょう。ただ、赤ちゃんはまだ免疫力が弱く、大人とは違うため離乳食で再冷凍した野菜を使うことはおすすめしません。再冷凍すると雑菌の繁殖が大きくなり、問題が起こる場合もあります。離乳食をつくる場合は、衛生面についてしっかり管理しましょう。

再冷凍を避けるべき食品とその理由

現在、さまざまな企業から冷凍食品が販売されています。現在、スーパーでも豊富な種類の冷凍食品を見かけるようになりました。ただ、多くのメーカーでは、冷凍食品の再冷凍をおすすめしていません。なぜ、再冷凍を避けるべきなのか、また再冷凍を避けるべき食品に関して解説します。

高タンパク質の肉や海産物

冷凍食品の中でも、肉や海産物の高たんぱく質である食品は特に注意が必要です。これらは、食品の品質低下はもちろん、食中毒の危険性がもっとも高まる食品だと言えるからです。肉や海産物は、冷凍に関わらず賞味期限が短い食品であるため、菌の繁殖が早いことがわかります。

一度繁殖した菌は、再冷凍でも死滅しないため特に注意が必要でしょう。ただ、どうしても再冷凍が必要な場合は、一度火を入れてから再冷凍すると良いとされています。例えば、ひき肉であればハンバーグにしてから再冷凍する、コロッケも同じように一度調理してから再冷凍するのがおすすめです。

アイスクリーム

アイスクリームは、再冷凍することでかなり味が低下してしまいます。子どもに食べさせやすい食品でありますが、免疫力の弱い子どもや赤ちゃんには、再冷凍の食品を与えないことをおすすめします。

また、SNSでは再冷凍したアイスクリームの変化に関して、記載されている方がおり、再冷凍することでアイスクリームがまったく違う見た目になったことがわかります。

これはアイスクリームを作り過程で、乳製品の混合物と混ぜ合わせながらつくるため、再冷凍ではクリーミーな触感を再現できないことにあります。子どもがいる家庭では、大好きなアイスクリームを、家庭で保管している方も多いでしょう。こうした家庭では、特に食品管理に注意を払う必要があります。

冷凍パスタ・餃子・肉まんなど

SNSでは、冷凍パスタをうっかり解凍してしまったため、再冷凍して食べた方の事例が記載されていました。やはり、一度解凍してしまうと水分が出るため、見た目が大きく変わり味も変化しているという声が多く見られます。

冷凍パスタに関しては、水分が多く出すぎてしまうため、味が変わってしまったという声も見られました。また、餃子や肉まんも同様に見た目が変わり、美味しく食べられなかったという声が多く見られ、再冷凍による品質の変化は否めないでしょう。

再冷凍は美味しく味わえない

どの食品でも、多くは再冷凍により見た目が大きく変化してしまうだけではなく、おなかを壊してしまう場合もあるため注意が必要です。なるべく、冷凍食品は再冷凍しないで、美味しく食べたほうが良いでしょう。

SNSでは、きのこなどは冷凍や再冷凍によってうまみがアップするといった意見が見られますが、あくまで個人的な意見となるため、人によって感じ方は異なるでしょう。

冷凍食品を安全に扱うためのポイント

冷凍食品を購入しても、帰宅までに時間がかかってうっかり解凍されてしまったという場合もあるでしょう。冷凍食品を安全に扱うためのポイントについて紹介します。

家に帰るまでに解凍させない方法

冷凍食品を購入しても、帰宅までに時間がかかる場合もあるでしょう。こうした場合は、買い物の最後にかごへ入れる工夫や、ドライアイスや保冷剤を利用すると良いでしょう。また、新聞紙や包装紙にくるむ方法もひとつの方法です。

万が一、冷凍食品が溶けてしまった場合は、そのまま食べるのが一番理想的と言えます。野菜の冷凍食品であれば、少し工夫して料理として使うこともできるでしょう。

停電が起きてしまったら

冷凍食品の取り扱いで、一番厄介なのが停電による解凍ではないでしょうか。特に冷凍食品を多く保管する家庭では、停電が起こると致命的です。ただ、日本冷凍食品協会のHPでは、短時間の停電であれば冷凍食品の保管に関係ないと記載されています。

時間的には、扉の開閉がなければ、3～4時間の停電であれば問題ないとされています。もちろん、食品によっては溶け出す時間が異なるため、通電後にかならず溶けていないか確認しましょう。

間違えて冷蔵庫へ入れてしまった場合

忙しいときについやってしまうのが、冷凍食品を冷蔵庫へ間違えて入れてしまうことです。ただ、間違えて冷蔵庫へ入れても保存した冷凍食品は、5度以下の低温でじっくり解凍されるため、再冷凍しても比較的安全に冷凍されるそうです。

また、安全に再冷凍する方法として、小分けにしてパックする方法や金属トレーに乗せて、急速に再冷凍させる方法があります。多少の時間であれば、冷蔵庫へ入れて再冷凍することをおすすめします。

まとめ

本記事では、冷凍食品を食べるうえで、知っておきたい解凍後の再冷凍と注意点について紹介しました。冷凍食品は、技術の進歩により手軽で美味しいものが、多く製造されるようになりました。また、時代の変化と共に冷凍食品を食卓へ活用される方も多いでしょう。

その分、品質管理を十分におこない、食中毒には注意しなければなりません。また、共働き世帯が増えているなか、仕事帰りに冷凍食品を購入される方も多いでしょう。こうした方は、帰宅までの冷凍食品の管理にも気を付ける必要があります。本記事が、冷凍食品に関して詳しく知りたい方や再冷凍に関して、疑問に感じている方の参考になれば幸いです。