お肉をすばやく解凍するには、正しい方法で行うのが重要です。すばやく製品化したいために急いで解凍すると、うま味が失われるだけでなく安全性へのリスクも発生するため、絶対にやってはなりません。すばやく安全に解凍できる方法を知っておくことで、安定した、効率のいい製品化が実現します。ぜひこの記事を参考にしてください。
【食品工場向け】高効率で安全な解凍技術の選定
食品工場における、安定的な食材の供給には冷凍素材の活用が不可欠です。冷凍することで、長期的に保管できるため、精肉などの日もちしない食材でも大量仕入れできます。一方、いざ肉を使おうとしたときに問題が発生します。どのように解凍すべきかという問題です。
食品工場は、素材の品質を維持するために、高効率で安全な解凍技術を選定することが不可欠です。解凍する機器の選定においては、低温でじっくりと解凍できるものを選びましょう。急激な温度差が生じると、肉本来のうま味が逃げてしまうだけでなく、菌が繁殖しやすくなり、安全性が損なわれるからです。
食肉製品の安全基準を満たす解凍プロセス
安全に食肉を解凍するためには、解凍機の利用がおすすめです。解凍機とは、食材の解凍を専門に行う機械のことで、食材を均一かつスピーディに解凍できる特徴があり、品質を維持しやすいメリットがあります。
とくに、分厚い正肉などの解凍には、冷凍された食肉をムラなく均一に解凍し、肉の品質を保ちながら効率的に解凍できる解凍機が必須といえるでしょう。中でも、蒸気を用いた低温高温度解凍や、高周波やマイクロ波を用いた内部加熱が適しています。
一方、調理現場では、品質を保つためにスピーディに解凍できることが理想的です。しかし、すばやく解凍できるからといって、電子レンジにかけての解凍は絶対してはなりません。急激な解凍は食品の細胞を損傷し品質が低下するだけでなく、法律で定められている安全性の要求も満たせないからです。
食肉製品には、非加熱食肉製品、特定加熱食肉食品、加熱食肉製品などがあり、それぞれの製造プロセスにおいて守るべき温度管理や加熱処理が厳密に定められています。中でも非加熱食肉製品と特定加熱食肉食品においては、中心部を63℃で30分の加熱処理が必要です。
これらの食肉製品は、仮に、完全に凍った状態での加熱処理が行われると、中心まで熱が通らないため、確実な解凍処理が不可欠です。常温解凍や流水解凍、電子レンジでの解凍では、中心部と周辺部の温度差により、熱が中心部まで十分に伝わらず、安全基準を満たせないリスクがあります。
そこで使用したいのが解凍機です。解凍機による解凍は、常温解凍などの方法と比較して、肉表面と中心の温度差が少なく、食肉製品の品質低下のリスクを低減できます。解凍機を活用することで、安全かつ高品質な食品を製造する際の信頼性が向上するため、おすすめです。
解凍時の注意点
安全に解凍するうえでのポイントは、お肉の表面と中心部の温度差が大きくならないよう、低い温度でゆっくりと解凍することです。解凍時の注意点を確認していきましょう。
急激な解凍は避ける
短時間で解凍しようと、常温での放置や、水や熱を加えてしまうと、ドリップが流出して肉のうま味が失われてしまいます。また、食材の温度が急激に上昇することで、菌の繁殖を引き起こしやすいのもデメリットです。さらに、周辺部は解凍しているものの、中心部は凍っていることが多く、中心部への十分な加熱を妨げます。
効率を考える
食品工場は、多くの場合、最終製品まで加工する必要があり、解凍工程だけで終わりません。よって、解凍工程に時間をかけすぎるのは時間と場所のコストがかかりすぎるため、改善すべきです。大規模な食品工場は広いスペースがあるといっても、限界があります。他の工程に悪影響を与えないよう、解凍工程をスピーディに、効率よく終わらせる必要があります。
時間のかかりすぎる解凍方法ばかりになっているときは、改善を検討しましょう。たとえば、ゆっくり解凍しドリップが出にくい冷蔵庫解凍は、時間がかかってしまう解凍方法です。解凍する容量が多いかたまり肉などの場合は、大きいものでは一晩かけても解凍できていないこともあります。
また、冷蔵庫解凍は、一般的に庫内の霜取りも実施されるため、一時的に庫内温度が上がり、さらに時間を要するのがデメリットです。食品工場は、後ろの工程のために、解凍工程をスピーディに、効率よく終わらせることを意識しましょう。
再冷凍しない
解凍したお肉は絶対に再冷凍せず、日ごとの製造で消費する分だけ解凍するようにしましょう。再冷凍することで肉の水分が抜け、パサパサの食感になってしまいます。よって、解凍に時間のかかる冷蔵庫解凍などは、調理時までに必要量を解凍しなければならず、オペレーションがスムーズに進行しない可能性もあります。解凍効率のいい解凍機の導入を検討しましょう。
まとめ
解凍には時間がかかる場合もありますが、安全性と品質を確保するためには必要なことです。お肉を解凍する際は、急激な解凍や再冷凍は避けるべきです。スムーズで安全・確実な解凍を実現したい場合は、解凍機の導入をおすすめします。解凍機を使うことで、時間を短縮しつつ、安全規制に適合しやすい状態に解凍できます。安全でおいしい製品を消費者に届けるために、適切な解凍方法を選択しましょう。
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プロトンエンジニアリング株式会社 /プロトン解凍機
引用元：https://proton-eng.co.jp/プロトンエンジニアリング株式会社の解凍機は、大量の食品を毎日処理する大型工場から、部分的な解凍を求める小・中型工場まで、様々なニーズに応えることができます。完全解凍から半解凍、小型標準機から大型機まで幅広く対応。特に解凍時間の速さは業界でも注目のポイントであり、ドラム缶や一斗缶、ペール缶など、多様な容器にも対応可能です。
また、解凍プログラムを利用することで、表面温度の管理が簡単になり、休日出勤の削減にも繋がります！
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