肉や魚を解凍した際に、品質が落ちてしまった経験をした方も多いでしょう。業務用解凍機は、食材をただ解凍するだけでなく、品質を保ったまま解凍できます。業務用解凍機には、さまざまな種類が存在します。
この記事では、業務用解凍機の種類を紹介します。また、業務用解凍機のメリット・デメリットについても紹介するため、これから購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
さまざまな業務用解凍機
肉や魚をおいしく解凍できる業務用解凍機には、いくつか種類があります。ここでは、4種類の業務用解凍機とそれぞれの特徴を紹介します。
電磁波を使ったもの
高周波を使った解凍機は、肉のかたまりなどでも均一に解凍できます。高周波の解凍機は低い高周波により、分子が振動する際に生じる摩擦熱により解凍を促します。
マイクロ波解凍機は、周波数の高いマイクロ波を使って食材を解凍します。ほかにも真空マイクロ波解凍機というものがあり、マイクロ波の加熱と真空による冷却を交互にしてくれる優れものです。
電磁波は、食材のなかにある分子を振動させて内部から加熱するため、はやく均一に解凍できます。均一に解凍できると、肉の塊をきれいにカットできます。
電磁波を使った解凍機は、分厚い刺身などを解凍する際にも役立ちます。電磁波を使った解凍機は、肉や魚を販売している店やスーパーで採用されています。
高電圧解凍機
電気エネルギーを使っているのが高電圧解凍機です。高電圧解凍機は、液のなかに食材を入れ解凍する仕様になっており、ムラなく解凍できるのが特徴です。
食材のなかには、水分だけでなくタンパク質や炭水化物なども含まれています。タンパク質や炭水化物などを構成する分子があり、それぞれの分子が水分子とくっつき、3層構造になっています。
高電圧解凍機を使うと水分子が細かくなり、各分子のまわりを隙間がないように埋めてくれるため食材に細菌が発生してしまったり、酸化したりするのを防いでくれます。鮮度のよい状態で解凍ができます。
静電エネルギー解凍機
静電エネルギーによって食材に微振動を与え、過冷却現象を起こさせるのが静電エネルギー解凍機です。静電エネルギー解凍機は、なかの温度を常に0度に保っています。
庫内が0度なので、温度を上げず均一に食材が解凍できます。静電エネルギー解凍機は、食材の鮮度をよい状態にキープできるため、低温保管庫や業務用の冷蔵庫としても重宝します。
低温高湿度解凍機
低温高湿度解凍機は低温で湿度の高い水蒸気を用いて食材を解凍させており、エネルギーを効率よく使っている解凍機です。物質が個体から液体、液体から気体といったように変化していくのを潜熱といい、熱エネルギーを使って加熱しています。
水蒸気が水に変わる際の潜熱は大きいため、効率的に食材を解凍できます。低温高湿度解凍機は、なかに水蒸気を送り込むのですが水蒸気の温度を30~40度にできるため、解凍の際の温度が低く、安定した食材の解凍が再現できます。
低温高湿度解凍機は、肉や魚はもちろん、ケーキや調理品といったものを解凍する際にも使えます。幅広い食材に使えるため、重宝するでしょう。
スピード解凍!業務用解凍機おすすめ3選
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会社名/商品名 | プロトンエンジニアリング株式会社 /プロトン解凍機 | 株式会社サンテツ技研 /DEPAK解凍機 | 新星冷蔵工業株式会社 /解凍プラント淡雪シリーズ |
システム規模 | 標準機:40kg、160kg 現場据付型: 500kg~大型 個別設計 | ~192kg | 100㎏~10000㎏ |
解凍時間 | 2㎏鶏肉:3時間~4時間 | 2㎏鶏肉:3時間~24時間 | 5時間~8時間 |
特徴 | 小型~大型、半解凍・完全解凍と 広い解凍ニーズに対応可能 既存冷蔵庫の改修提案が得意、輸送コンテナ仕様 相対湿度100%:特許技術 最速解凍:2kg鶏肉を3時間で完全解凍 一斗缶、ペール缶、ドラム缶 にも対応 | 既設の冷蔵庫に後付け可能。 設置場所に合わせて施工。 | 100㎏の比較的少量な冷凍品から10000㎏の多量な冷凍品まで5~8時間で急速冷凍 |
公式サイト | 公式サイトを見る | 公式サイトを見る | 公式サイトを見る |
業務用解凍機のメリット・デメリット
業務用解凍機には、さまざまなメリットがあるます。また、デメリットもあるため、それぞれ解説します。購入される際の参考にしてみてください。
メリット
食材を解凍する際、常温や冷蔵庫、流水などで解凍する方もいるでしょう。常温や冷蔵庫、流水での解凍は、品質が著しく低下してしまう可能性があるため、品質を保ちながら解凍するのは意外にむずかしいものです。
自然解凍や水解凍が難しい原因は、水分バランスがうまく保てない点にあります。また、食材によって最適な解凍方法に違いがあるため、より難しくなります。
加熱されたものを解凍する際は自然解凍が向いていますが、室温によって解凍時間が変わってきたり、夏場に解凍時間が長すぎてしまい傷んだりしてしまう可能性もあります。肉は、冷蔵庫で解凍するのがおすすめです。
冷蔵庫の温度は低温をキープしているため、品質を維持したまま肉を解凍できます。ただし、解凍する際の時間が長くかかってしまったり、風のあたり具合によって均一に解凍できなかったりする場合もあります。
一方、業務用解凍機を使えば、食材の品質を維持したまま解凍できます。とくに、スーパーや飲食店などでは、大量の食材を一度に解凍する必要があり、品質を保ちながらスピーディーに解凍できる業務用解凍機は重宝されています。
スーパーでは、食材の売れ行きをみながら商品を売り場に陳列するため、売れ行きによって少しずつ食材を解凍できるのも利点です。売れ残りを大幅にカットできるため、無駄なく消費者に食材を提供できます。
業務用解凍機は、ただ食品を解凍するだけでなく食材を均一に解凍します。業務用解凍機で食材を解凍すると、鮮度が維持できるため刺身などの鮮魚品にも活用できます。
解凍機の操作は誰でもかんたんにできるため常に同じ品質で解凍できるうえ、解凍作業の時間もカットできるため、ほかの仕事をしながら解凍ができます。
デメリット
熱に弱い食材は、電磁波による解凍機の使用は向きません。また、あまりにも大きすぎる食材は中心部までうまく解凍できない場合があります。
食品を電磁波による解凍機で解凍する際は、食材の特性によって適切な解凍加減が異なるため、食品の劣化を促してしまう場合もあり、解凍時には注意が必要です。
また、業務用解凍機は機能が高いため、初期費用が高額になるところデメリットのひとつです。解凍機を採用するか否かは、費用面と生産性を考慮して判断するとよいでしょう。
業務用解凍機はこんな使い方がおすすめ
業務用解凍機は、単体で使うよりも効率よく解凍できる方法があります。ここでは、業務用解凍機を使う際のおすすめの方法を解説しますので、参考にしてください。
急速解凍機と組み合わせて使おう
業務用解凍機は、急速凍結機と組み合わせて使うことがおすすめです。急速凍結機は、品質の高いまま食品を冷凍でき、食品の品質を保つために開発されたものです。
食品を解凍するときはもちろん、冷凍する方法も重要で、急速凍結機は特殊な技術で食品を冷凍します。冷凍する際に受けるダメージを最大限少なくしてくれるため、解凍してからでも鮮度のよい状態を維持できます。
業務用解凍機と同じように、急速凍結機にもさまざまなものがあります。なかには、冷やした液体に真空パックした食品を浸して冷却するような機械もあります。液体はすぐに熱が伝わるため、食品を急速に冷凍できます。
まとめ
この記事では、業務用解凍機の種類を紹介やメリット・デメリットを解説しました。業務用解凍機には、電磁波を使った業務用解凍機や低温高湿度解凍機、高電圧解凍機や静電エネルギー解凍機といったものがあります。
業務用解凍機は、ほかの解凍方法に比べて食品の品質を保ったままうまく解凍できる点や、大量の食品を一度に解凍できるところも業務用解凍機のメリットといえます。
機能の高い業務用解凍機は、初期費用が高い傾向にあるところがデメリットです。業務用解凍機は、急速解凍機と組み合わせて使用するのをおすすめします。品質を保ったまま食品が解凍できるよう、業務用解凍機を活用してみましょう。
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プロトンエンジニアリング株式会社 /プロトン解凍機
引用元:https://proton-eng.co.jp/プロトンエンジニアリング株式会社の解凍機は、大量の食品を毎日処理する大型工場から、部分的な解凍を求める小・中型工場まで、様々なニーズに応えることができます。完全解凍から半解凍、小型標準機から大型機まで幅広く対応。特に解凍時間の速さは業界でも注目のポイントであり、ドラム缶や一斗缶、ペール缶など、多様な容器にも対応可能です。
また、解凍プログラムを利用することで、表面温度の管理が簡単になり、休日出勤の削減にも繋がります!
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