流水解凍機の仕組みやメリット・課題を解説

公開日:2025/04/15 最終更新日:2025/05/26

流水解凍機

食材や食品によって、最適な解凍方法は異なります。基本的には、食材が持つうま味や栄養などを損なわずに解凍したいところです。今回紹介する流水解凍機は、スピード調理が肝心な飲食店などに導入されてきました。本記事では、流水解凍機の仕組みと、流水解凍機を導入するやメリット・課題について説明します。

流水解凍機の仕組み

食品業界では、さまざまな解凍方法が利用されています。流水解凍とは、名前の通り流水によって食品を解凍する方法です。

水の温度と、冷凍品の温度差を利用して解凍します。ここからは、流水解凍機の仕組みについて解説しましょう。

短時間での解凍が可能

流水解凍機は、従来の解凍機と比較して素早く食品を解凍できます。解凍時間を短縮できるため、スピード調理が可能です。

そのため、スピードが求められる飲食店の調理場などに流水解凍機は導入されています。

また、短時間で解凍できるので、エネルギー消費を抑えられます。これにより、省エネにつながるでしょう。

ただし、流水解凍機で解凍できる食品には条件があります。前提として、食品が真空パックなどの袋に詰められていることです。

つまり、直接水に触れても品質に問題ない食品であることが求められます。さらに、食品の表面に水が触れると酵素反応が起きます。

酵素反応によって色や食感が変化してしまうため、味付け調理されている食品が適しています。

解凍機の仕組み

流水解凍機では、水の流れを利用して効率的に解凍します。シンクなどにためた水や温水に冷凍品を浸けて、水を流しながら解凍します。

水または温水の温度と、冷凍品の温度の差によって解凍する仕組みです。食品の種類や大きさによるものの、一般的に流水なら30分で食品を解凍できます。

水の熱伝導を利用して均一に解凍するため、解凍ムラが少ないことが特徴です。食品の表面温度は急激に上昇せず、適切な温度で解凍できます。とくに、魚介類や精肉の解凍に適しています。

流水解凍機を使用するメリット

ここからは、流水解凍機を使用するメリットについて説明しましょう。

比較的手軽な解凍方法

流水解凍機は水さえあれば解凍できるため、他の解凍方法より手軽といえます。その特性上、水にかかっても問題ない食材や真空パックに入った食品が適しています。

水循環式で省エネ、節水対策に取り組める解凍機といえるでしょう。

魚介類の解凍に適している

流水解凍は、パック詰めされた食材の品質を保ちながら解凍できることが特徴です。そのため、ホタテなどの魚介類の解凍に適しています。

大量の解凍にも対応

大型流水解凍機であれば、大量の食品を解凍できます。約180kgの大量の食品でも、1度に解凍可能です。

さらに、缶や段ボールをまるごと解凍できるのが大きな魅力です。そのため、大量に調理する食品工場などでも活躍するでしょう。

キッチンに備え付け可能

小型の流水解凍機は、10kg程度のパック詰めされた食材の解凍に適しています。小型なので、キッチンに備え付けることもできます。

スピードが求められる飲食店のキッチンなどでも、簡単に流水解凍が可能です。

流水解凍機を使用する上での課題

流水で手軽に解凍できる流水解凍機にも、いくつかのデメリットがあります。ここでは、実際の業務で流水解凍機を使用する上での課題を説明しましょう。

解凍に時間と水が多く必要

冷凍した食材を流水で解凍するためには、多くの水が必要となります。そのため、水道代がかかることや、環境へ負荷がかかることが課題といえます。

また、解凍するまでに時間がかかることも課題です。解決方法として、機械解凍でマイナス2度程度まで解凍してから流水解凍する方法があります。そうすることで、消費する水量と時間を削減可能です。

流水を直接かけると味が劣化する

食品に流水を直接かけると、味が劣化します。これは、流水によって食材のうま味成分が流されてしまうからです。

また、うま味と同様に栄養が流れてしまうことも課題です。これにより、美味しさと栄養が損なれてしまいます。

しかし、パック詰めされた食材であれば、流水解凍しても直接水がかかりません。

また、機械解凍でマイナス2度程度まで解凍してから、流水解凍する解決方法があります。これにより、食材がもつうま味成分の流失を予防できます。

パック食品を流水解凍するとドリップが発生する

パック食品を流水解凍すると、食材からドリップが発生しすることも課題です。食材を冷凍したり解凍したりすると、食材にダメージが生じます。

すると、ダメージによって食品の組織の保水能力が失われ、食材の水分が流れ出ます。これが、いわゆるドリップです。

たとえば、ホタテのパックを流水解凍すると、ドリップが発生する場合があります。ドリップが発生すると、食材の質量が減ってしまいます

対策としては、機械解凍でマイナス2度程度まで解凍してから流水解凍すると、ドリップの発生と質量減を防げるでしょう。一般的には、解凍してから食材を締めて、冷蔵保管している場合も多いはずです。

しかし、冷凍保管していた食材を解凍して、それから締めると冷蔵保管が可能となります。

まとめ

解凍機には、さまざまな種類があります。そして、食材によって最適な解凍方法は異なります。パック詰めされた食品や魚介類などは、流水解凍がおすすめです。流水解凍機を活用すると、素早く解凍できます。解凍時間を短縮させることで、消費エネルギーを節約できます。また、大型タイプの流水解凍機であれば、大量の食品もまとめて解凍可能です。缶や段ボールをまるごと解凍できるので、効率的に調理できることでしょう。

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